うかりシネマ

ニュー・ミュータントのうかりシネマのネタバレレビュー・内容・結末

ニュー・ミュータント(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

X-MENシリーズのスピンオフだが他作品との繋がりはほぼなく、『ローガン』の一部シーンが流用されるのみ。
日本ではビデオスルー。

病院に集められた5人のミュータントは、全員が能力を発現した時に人を殺していた。一人の医師によってセラピーが行われているが、医師の能力によって脱出できないようになっていた。隔離されているはずの空間で、ミュータントたちは正体不明の何者かに襲われる。
登場人物は好感度最低からスタートしてミッドポイントまでに最高に反転する、オーソドックスなジュブナイルホラー。ホラーモンスターの攻撃も過去のトラウマを具現化するというもので、ミュータントという設定ともジュブナイルホラーというジャンルとも噛み合っている。
しかし外部からの干渉がない以上(そしてファンタジーであるからには霊とかではないので)、犯人は新入りの主人公か医師……というか隠す気がないほどに丸分かりで、正体不明の面白さはない。

ライトホラーなので死人は出ず、トラウマをセラピーするだけなので怖さは全くない。
そもそもミュータントなのでモンスターを物理的に余裕で退治できてしまうし、ラスボスに至ってはアクション色が強すぎてどうしようもない。
ホラーを作りたい配給とライトホラーをやりたい監督の衝突で公開が延期されたようだが、どちらにしろX-MENでホラーをやる旨味がないのでとにかく謎。ミュータントである意味がないし、ホラーである意味もない。
可も不可もなく、何もない。