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ニュー・ミュータントのKEIYAのレビュー・感想・評価

ニュー・ミュータント(2020年製作の映画)
3.6
20世紀FOX最後のX-MEN関連作品。ミュータントの診療所に隔離された若きミュータントたちが、自らのトラウマと能力に向き合いながら、新たな仲間が加わったことを機に、診療所の真相を突き止める物語。

規模の小さいホラーテイストのX-MEN作品。決して退屈ではなかったが、派手なアクションが少ない割に、意外な展開や、ユニークな演出がなかったので物足りない印象。
前半は特にスローで、大したアクションシーンやホラーシーンもなく、そこまで興奮しなかった。
謎解きや深いミステリー要素があれば、もっと楽しめたかもしれない。
ジョシュ・ブーン監督には青春要素も求めていたのかもしれないが、あまり必要ない気がした。それよりもホラーやスリラーに振り切ったダークな演出と展開に寄せて欲しかった。グロテスクでショッキングに描けるシーンがあっさりしていたので少し残念だった。
また、ショットが一部カットされたような編集に時折違和感を感じた。さらに、予告から削除されたシーンもいくつかあった。

一方で、低予算にしては、話題性ある注目の若手俳優たちの活躍と、VFXがこの作品の質を高めていたと思う。
個人的には、アニャテイラージョイ演じる”マジック”が他のキャラに申し訳ないくらいめちゃめちゃクールなキャラクターに仕上がっていて、今後も見てみたいと思った。
他のX-MEN映画との繋がりも多少あり、他の作品で使われていたシーンが今作でも使われていた。
残念ながら、ディズニーのFOX買収とコロナによる低興行収入に加え、度重なる製作・公開延期トラブルがあった作品なので、続編は期待できなさそう。
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