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X-MEN:ダーク・フェニックスのboochanFのネタバレレビュー・内容・結末

X-MEN:ダーク・フェニックス(2019年製作の映画)
2.2

このレビューはネタバレを含みます

個人的にはかなりイマイチだった。

ファイナルディシジョンでプロフェッサーXがジーンの人格の片方に蓋をし続けるという対症療法を続けていたのが破綻してウルヴァリンがジーンを殺すことで事態を収束する、という悲劇を一回やっており、けどプロフェッサーXが悔いたり、こうするべきだったみたいな話は一切ないままだったので今回どうするんだと期待してた。
(ヴィランでなく)仲間たちがチャールズのとった選択を責めるシーンに冒頭でしっかり時間を割いたり、この判断に限らずチャールズの考え方・やり方を批判的に描いていたのは良かったけど後半、というかヴィラン登場以降は「家族として過ごしてきた時間を思い出して〜」だけで終わり。
チャールズが過ちを認めるシーンもあったし、子どもたちはもう子どもたちじゃない、お前が保護管理する、していい対象じゃないんだっていう描写も入れてたけど、結局ジーンの自己犠牲で終わりだし(死んでないよ〜っていう独白があったけどあの台詞もなんだかなあ)、いまいちだった。

何より、ヴィランが良くない。
アポカリプスもそうだったけど、人間とミュータント以外の存在を急に持ってきてヴィランに仕立て上げるの、X-MENシリーズでやっちゃだめでしょ。アポカリプスはミュータントだということになってたけど記号的なヴィランやらされてただけだった。

管理規制すべきという人間側や、時代遅れの生物は滅ぶのが理というエリックに対して、ミュータントは新しい、理解不能なものだから怖がられているのだ、頑張れば仲良くできるはず、ということを言い続けているチャールズが、言語による対話が可能な、地球外からの侵略者たちを呼ぶときにわざわざ thing と言い直しているの、なんなの?
わざわざ強調した言い方してたから後でなんかやるのかと思ったけど侵略者撃退!ジーンありがとう!で終わったし。シリーズの自己否定に感じた。

あとエリックはジーンに暴れ回ってもどんだけ殺しても何にもならん……とか言ってたのにレイブンの死を知った瞬間にここまでの蓄積がなかったかのように躊躇いなく復讐に走るの、マジで記号的な役割を押し付けられてる感じ。
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