takeratta

坂道のアポロンのtakerattaのネタバレレビュー・内容・結末

坂道のアポロン(2017年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

恥ずかしながら、タイトルを知りながら、見そびれていた。
作品公開は、2018-03-10

出てくる男性の境遇が
時代設定とは異なれど、捨て子で施設育ちに
まるで自分と同じ教会育ちで
感情移入しそうな気持ちを引き算しても
面白い作品だった。

原作に漫画があり、ドラマ化もされての、実写版映画の流れすら追えていなくて情けないが

高校時代に、楽器は違うがテナーsax吹き、吹部と応援団附属吹奏楽団をしていた頃

激しく傾倒して、ど田舎から高田馬場や渋谷の
ジャズ喫茶に、今思えば田舎者丸出しだが、苦笑

中古でも高価で買えなかったジャズの名盤を
コーヒー一杯で粘りに粘って名曲とされる曲を聴きまくった。

高校ブラバンの卒業前の定期演奏会では
3部構成の2部をビッグバンドのバンマスをする程の傾倒ぶりだった頃をほろ苦く思い出しもしました。

ジャズ喫茶のお店自作の、大型スピーカーや
その頃初めてPAなる機械をを触るようになり
Boseという音響メーカーを知った頃よ
懐かしくふと思い出した。

そう言えば恋を知らない青年時代が
自分にもあり、
思いを伝えても見事に玉砕からの
撃沈したことも、今

大人になり振り返れば
まさか無いが、焼け木杭に火が灯るような
シングルに戻っちゃってた、
共にダメな大人になってたり。苦笑

既に音楽を辞めた者も。
未だにオケを指揮する先輩も居れば、
私も、都内の私立の音楽系部活の顧問を二つ任されたりしてる。

時代は進化し、耳コピしなくとも、
音譜化はアプリがし、移調楽譜すら
簡単にMacでコピーしプリントも出来る。

昔はアレンジャとして、高校生でオーケストレーションをやって、高校生ながら腕を買われて
大学のジャズ研の、譜面を音拾ったりのバイトしたり。
歯科医のピアニストにくっ付いて、コンボセッションで、
田舎のベイエリアの、地元では高級なラウンジで生演奏を夜な夜なしたり。

ガラケー時代のオルゴール着メロで
大当たりし、人生初の高2で作った会社で
年商24億で、初exit.

お金や儲けより、音楽をする事、する仲間が大切なのは、今も変わらない。
何をするか?より、誰とするか?だ。

日本に本場レーベルを逆輸入しようぜ!という話しが持ち上がった時も、
生意気にも、私も一枚噛ませてくれ!と頼んで、そのあと大手商社にお買取り頂け、系列店舗の、浮き沈みは有ったけど、

日本にも南青山に、NYと同じクオリティのジャズの殿堂が出来た。

オーナー権はもう売られてしまい無いので

今はただの一般客として、Jam session会員として毎年年に何度か、通い、
懐かしい顔ぶれと、俄か同窓会も。

不思議な三角関係や、
当時は、諸事情で(役者業のため)金髪頭だったりして酔った日本の夜遊び好きなお嬢さんに抱きつかれて絡まれたりした方が、SNSで今は、

その件は忘れて!と言われつつ
そのまま音楽好き仲間に。
そんな時代だ。

もっと早くこの作品を観たかったし、居場所が無くてもギグを打って、セッションしてる、その
インプロビゼーションの中にこそ、

2回と同じプレイが無い面白さ、即興演奏の
意表性と
緊張感(譜面で説明するとテンションに当たる音符群)が、
演奏家と聴き手の、リアルタイムを共有する
生演奏、1st takeの面白さは無限大だ。

若い演者さまが演じられていたが、そこも良い。

また、ジャズ畑ならご存知、落語家 中村梅雀先生もご出演!
トリッキーだけども、テクニックあるキャスティングには唸らざるを得ない!

ジャズの、所謂定番と呼ばれるスタンダードナンバーを、少し知ってからの方が、より楽しめるかと思います。

どうせジャズなんてカビの生えるような古い曲なんでしょ?とお思いの若い女性方には、

歌えたら、50-60代でも、仕事来ますよ!?って
今のアイドル目指す
若い女の子達が20代、30代を越える前
どうしよう?って相談しに戻って来られる度に

温故知新でなく、
世界で皆がスタンダードというものを知らずに生きるのは勿体無いのでは?と
就職課のせんせーみたいなことをしたりする事も。

そんな子の中の幾人かが、
カバー曲アルバムで売れっ子になった子が、インターナショナルスクール上がりから、2-3人。
まさに秘蔵っ子。

音楽の可能性を、改めて感じ考えさせられた一作。

友情は一生もの。
とても心に響いた言葉。

私の場合の違いは、その友が、既に天に居る。

そしてバディを失った私は、孤独に耐え、NYに楽器担いで、渡航。

今は、演奏はたまにで、医療SEや医療財団改革をしたりしてる。

人生は一過性の因果なものだと思う。
良い追体験をする事ができた事に感謝!
takeratta

takeratta