とんちん

検察側の罪人のとんちんのレビュー・感想・評価

検察側の罪人(2018年製作の映画)
3.4
検察を題材にした正義を考えるヒューマンドラマが好きな方にオススメ!

エリート検察官の最上と、その最上に憧れる若手検察官の沖野の2人の検察官の物語。
ある殺人事件が起きる。犯人は特定されず、捜査線上には複数の容疑者が浮かび上がる。
その中の1人に松倉という男がいた。
その男は、最上の学生時代の仲間を殺した疑いで重要参考人となっていた人物であったが、事件は結局時効になってしまっていた。
当初、アリバイの矛盾から松倉が犯人であると睨む最上と沖野。
しかし、捜査が進むにつれて別の容疑者が浮上してくる。
それでも執拗に松倉を疑う最上に対して徐々に異変を感じる沖野。
……結末は如何に!

読めないストーリーで目が離せない展開。キャストの熱演も惹かれるものがあり良かった。
全体を通して良作の雰囲気が漂っていたのだが、観終わるとそうでもなかった印象。
恐らく内容に関して、これだけ1人の人間の罪を巡って検察同士の熱い戦いが行われているにも関わらず、
その容疑者が救いようの無い人間であるために、結局どちらも報われず、スッキリできなかったせいなのか。
より現実的なのがこの展開なのであれば、最上のやり方は認められるものではないが、本作のように正義の定義が人によって変わってくるのもうなずける気がする。