ぶみ

死霊館のシスターのぶみのレビュー・感想・評価

死霊館のシスター(2018年製作の映画)
3.0
呪え。祈れ。

コリン・ハーディ監督、タイッサ・ファーミガ主演によるホラーで、「死霊館ユニバース」の5作目。
修道院でシスターが自殺した事件を調べる神父と見習いシスターの姿を描く。
同ユニバースの核となるシリーズは鑑賞済み。
主人公となるヴァチカンから派遣され事件を調査する神父・バークをデミアン・ビチル、見習いのシスター・アイリーンをファーミガ、修道院で遺体を発見し、バークとアイリーンを現地で案内する青年・フレンチーをジョナ・ブロケが演じているが、ファーミガが同ユニバースの主要キャスト・ロレインを演じているヴェラ・ファーミガの妹であることを始めて知った次第。
物語は、同ユニバースの3作目となる2016年のジェームズ・ワン監督『死霊館 エンフィールド事件』に登場した悪魔のシスター「ヴァラク」誕生にまつわる前日譚が描かれるのだが、基本、1952年のルーマニアを舞台とし、ほぼほぼ事件のあった修道院内で完結していくため、ワンシチュエーションものとなっており、その修道院の不気味さは秀逸。
また、登場人物は少ないものの、バークとアイリーンがタッグを組んで、不可解な現象と対峙したり、真相に迫るための謎解きをしていく様は、まるでアドベンチャーゲームを体感しているかのよう。
そこに、一介の村人であるフレンチーが要所要所でナイスな動きをし、ドリカム編成となっていくのも面白く、回想シーンで前述のロレインやパトリック・ウィルソン演じるエドが登場するのも、マニア心をくすぐられるところ。
全体的な感想として、そこまで特筆すべきところがあるわけではないが、ホラーとしては十分及第点であり、公開が始まったばかりの本作品の直接的な続編となるマイケル・チャベス監督『死霊館のシスター 呪いの秘密』が楽しみである(と言いながら本投稿時には既に新作鑑賞済み)とともに、原題となっている「nun」が、修道女であることを初めて知り、英単語の勉強となった一作。

「神聖」の反対は何だ。
ぶみ

ぶみ