KazuhiroSugano

今夜、ロマンス劇場でのKazuhiroSuganoのレビュー・感想・評価

今夜、ロマンス劇場で(2018年製作の映画)
4.0
これはオリジナル・ストーリーなのだろうか? よく出来た話だ。アイディアとしては『カイロの紫の薔薇』なのだが、こちらの方が良い。

まずもともと綾瀬はるかがいた『お転婆姫と三獣士』は戦前の映画とおもわれるが、あまりにもチープすぎるwww たぶん故意にやっているんだろうけど、それにしても紐見えてるよwww あと、三獣士、全員おじさんじゃんwww で、スクリーンから出てきた「白黒」の綾瀬はるかと昭和35年のカラーの風景の対比は、まるで貞子じゃん! それと相まって、高飛車な言動と、「気安く触るな!」とすぐに人を殴る挙動は、いけ好かない印象しか与えない。だが、「カラー」になった綾瀬はるかの美しさと気品の高さは目を見張るものがある。これは演出陣の勝利かな?

脇役陣も良い。京映映画のお嬢様を演じる本田翼って苦手だったけど(たぶん『ハガレン』実写版という駄作を観たせいで)、本作では好感がもてた。あと、なんと言っても北村一輝! ハンサム・ガイ・シリーズ観たくなる。しかしシリーズ3作目が『ハンサム・ガイと妖怪』てwww

以下、ネタバレかも。








オチが通俗的でないのが良かった。これを書いたらバレてしまうが、『ぼくのエリ 200歳の少女』や『モールス』のような状態になるのが、とても切ない。ロマンス劇場館主、柄本明の記念写真も「ああ、そういうわけなのね」と腑に落ちるところもうまい。

【追記】ただしツッコミどころもある。雨に濡れたら化粧落ちるだろっ!とか。

物語の後半、なぜかロマンス劇場には『カサブランカ』がかかっていて、綾瀬はるかはそれを熱心に観ているが、あれはボギーのように身を引くべき、ということか?