ベルサイユ製麺

タイムループ 7回殺された男のベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

3.0
特に意識せず、適当に選んでセルビア映画を月に2本も観れてしまうなんて、きっと日本の鑑賞環境は恵まれているのでしょうね。
タイトル通り、同じ時間を繰り返してしまう設定のSFです。『オール・ユー・ニード・イズ・キル』とか『ミッション8ミニッツ』同様、とか言うと期待感が高まり過ぎますかね。
ファーストカット、ソフトフォーカスの街並みの中、走り抜けていく子供たち。手前からゆっくりと、男の後頭部が起き上がる。
おー、なかなか良いねと思ったのですが、その主人公の男の顔が大写しになってビックリ。普通!普通の人!いや、普通よりちょっと良くないかもしれない…。ウソでしょ…。この顔とこの後80分以上付き合うの⁇途中で本来の顔を取り戻すとか⁈淡い期待をしたものの、残念ながらずっとこの顔ですね…。別にイケメン様なら良いとかでは無いのだけれど、映画の主演に向いてる顔ってのが有ると思うのですよね。この顔は絶妙に好きになれないよ…。セルビアではイケメン様の系統なのかな?
で、主演俳優の顔同様、物語もボンヤリしてますよぉ。街中で目を覚ます。記憶が無い。お面をつけたヒットマンに追っかけ回される。死ぬる。→なんかまた街中で目を覚ます。以降繰り返しです。あっ!それで少しずつ攻略の糸口を見つけ、謎を解き明かすとか?面白いのでは?と思いますよね。でも、主人公がとても飲み込みの悪い、普通よりちょっと良くない顔の男なので、しょうもない犬死ばっかり繰り返し見せられるのです…。何度も何度もおんなじスタートを見せられるので、ちょっと本気で憐れに感じてきて、そろそろADが「有野さん!」て声かけてくれないかなぁって思っちゃいました。それでも不器用なりに少しずつ違う展開を切り開いていき、最終的にはヒットマン達の正体、動機が判明します。で、終わり。
…あれ?なんか見落とした?そもそもなんでタイムを?ループ?
全編通して、ダラけたアクション演出もいただけません。なんとなく不慣れな感じです。だからってハリウッドスタイルが良いとか韓国風が見たいとか思っては無くて、アクションに限らずセルビアのオリジナリティが見たいなぁと思います。もっと映画を量産できる環境になると良いな。

はいっ!(手をパチンとやりながら)良かった点は、セルビアの街中が何度も観察できたところです。ファンの方はロケ地巡り出来そうですね。あと、夢の中の出来事の様なボンヤリ感が満喫出来ます。
本来ならもう少し辛めの採点にするところなのですけど、休日の午前中の起き抜けにイマイチな映画を観ている感じが不思議と贅沢に思え、それが満更でもなかったので自分の平均点の3.0にしました。熱で寝込んでいる時にも良いかもしれないな。どっちかと言えば、二度寝の方が魅力的かもしれませんが…。