ケンジモンデン

マイティ・ソー バトルロイヤルのケンジモンデンのレビュー・感想・評価

4.2
マイティ・ソーシリーズの3作目。
実はマイティ・ソーシリーズは観たような観てないような・・・ぐらいの記憶で、実際これを見る直前にも急にビビって過去2作品のあらすじをざっと読み返したぐらい。そんなMCU初心者でもそれなりに楽しめてしまった本作。

①史上最大の兄弟ゲンカシリーズ、マイティー・ソー
まずは3行で分かるマイティ・ソー。
ソーは神様オーディン王の長男として生まれた神の子ヒーロー。武器は最強ハンマー。弟ロキは「宇宙一の裏切り王子」。地球や宇宙を巻き込んだ兄弟ゲンカの第1話、宇宙の危機に2人で協力した第2話。スターウォーズに負けないSFファミリーものです。
第3話となる今回は、最強のヴィラン、ヘラが神の国を支配しにやってくるお話なわけですが、とりあえずYouTubeの『「マイティ・ソー バトルロイヤル」昔ばなし風動画』が秀逸。

いろいろありますが、第3話でもSFファミリーものです。オディーさんの過去も今回のキーになってます。ほんと、言ってみればちょっとした親子ゲンカ、兄弟ゲンカになぜ周りがこんなにも巻き込まれるのか。規模がでかいねん。
単品としては、兄弟のやりとり、仲間となるハルクやヴァルキリーなどとのコミカルな会話がメインにありつつ、神の国を守るためのそれぞれの思いが後半集まってきて、ぐっとくるラストも用意されてます。

②それでもやっぱり予習は必要
単品としても楽しめるようにはなってるのですが、「マイティ・ソー」シリーズはもちろん、マーベル作品をある程度知っていたほうがやっぱり安心です。「シビル・ウォー」のその後の話だし、なぜか出てくるマントのおっさん誰?ってなるし。笑
スターウォーズみたいに最初に字幕とかでダダダって説明してくれてもええのにね。違うか。
とりあえず「マイティ・ソー」シリーズ2本、「シビル・ウォー キャプテンアメリカ」「ドクター・ストレンジ」くらいを押さえておけば一層楽しめて次作も楽しいに違いない。

③マーベルがますます面白くなってきた
他レビューでも目にしますが、最近のマーベルらしくコメディタッチになってて、個人的には好き。憎めない兄弟ゲンカもいいし、ソーとハルクの夫婦漫才も炸裂。ただこのままだと「インフィニティ・ウォー」はソー&ハルクだったりロケット&グルートだったりお笑いコンビ大集結!みたいにならない?大丈夫?

ヒーローが一人で世界を救う時代は終わり、仲間でぶつかり合いながらも団結して戦うという形が定着した。日本を見たってもう仮面ライダーだってウルトラマンだって一人じゃない。コミカルでシリアスでカッコいいその姿は、ときに僕らの人生にすら重なる。アベンジャーズの前作「エイジ・オブ・ウルトロン」で感じた『それぞれの正義』が、キャラクターが増え、さらに掛け算になってMCUの魅力を倍増させている。その分期待も大きくなっているので、待ち遠しい「インフィニティ・ウォー」は少し冷静に、深呼吸してから見たいなと思います。笑