InsideoutdowneR

BARCA DREAMS FCバルセロナの真実のInsideoutdowneRのレビュー・感想・評価

3.2
基本的に記事やドキュメンタリーで見た事のある内容だが、選手やスタッフの実際の声で語られるバルサの組織としての空気感を感じられる。

第二次世界大戦前の街の様子や独裁国家当時のスタジアムの風景を実際の映像を交えて見れたのは良かったな。レアルが体制側だったというのは知っていたけど、スペインのサッカー協会からもバルサに対して妨害があったのは知らなかったかも。

伝説として語り継がれているクライフのバルサ時代も実は機能していたのが1年目だけだったとか、目新しい内容も沢山でした。
(クライフが去った僅か3年後にはマラドーナがもう来てたというのも驚きだった)

ペップ時代のバルサは個人的にも最高峰だったと思うし、異次元で現代サッカーのひとつの到達点だったのではないかとも思う。
そんなチームでも維持出来たのが僅か数年だったというのも、いかにチーム経営が難しいのか物語っている。
故に、どんな形にあってもそのチームの理念が変わらず存在し続ける事が大事であり、バルサはそれが顕著に見られるクラブだろう(サッカーという枠だけでなく、カタルーニャの地域性や歴史を通しての政治性含め)。

映画では語られないドロドロした部分も多大にあるだろうが、それでも他のクラブに比べ理想主義と言っても差障りない形で今も存在しているのは、やはりスゴいのではないだろうか。

生で見たカンプノウの景色は圧巻で今も忘れられない(試合が無い日だったので、スタジアム観覧だったけど(笑)。それでも凄かった)。

スポーツ映画にありがちな、間に差込まれるイメージ映像や語っている選手などの後ろに流れる映像は褒められたものではないけど(笑)、それでも十分観て楽しめる作品だった。
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