荊冠

さらば青春の光の荊冠のレビュー・感想・評価

さらば青春の光(1979年製作の映画)
4.0
当時のモッズやロッカーズの生態を知りたくて観たが、主人公ジミーの鬱屈や行き場のなさなんかが痛切に分かって、そうなんだよな青春ってこんなにも痛いものなんだよなと思い返す心地。
「ロッカーズはムサくてダサい。大物なりたいからモッズやってるんだよ」という旨のジミーの発言に、無性に何者かになりたくて、でもその実態はただ群れて騒いでいるだけで、自分自身は無力なガキにすぎないという切なさが伝わってくる。
よくスティングがセンターに立っているビジュアルを見かけるので彼が主演かと思っていたら、ほとんど台詞のないちょい役だった。それでもあれだけ存在感があるのもすごいし、「喋ったことないけどカッコ良くて気になる奴」が昼間はベルボーイとして小間使いされてるというショックも同時にめちゃくちゃ分かって辛かった。
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