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ウィンター・ウォー 厳寒の攻防戦 オリジナル完全版の一人旅のレビュー・感想・評価

4.0
ペッカ・パリッカ監督作。

フィンランドの作家:アンティ・トゥーリの戦争小説を映画化した大作映画の完全版で、二次大戦勃発直後に起きたフィンランドとソ連の戦争を題材とした戦場アクションです。

本作は1939年11月30日から翌年3月13日にかけてフィンランド軍とソ連軍が戦った「冬戦争」を題材とした戦争大作です。冬戦争は、フィンランドの軍事的要衝地であるカレリア地峡のソ連への割譲をフィンランド側が拒否した結果、ソ連軍がフィンランドとの国境線を越えて侵入し、迎え撃つフィンランド軍との間で壮絶な戦いを繰り広げた戦争です。本作では、フィンランド側の視点で冬戦争の経過を描いており、戦争に徴兵された青年兄弟を主人公にした戦場物語が展開されます。

フィンランドの白銀の原野と森林地帯を舞台に繰り広げられるフィンランド軍vsソ連軍の戦いをフルスケールで活写した正真正銘の戦場映画です。多勢に無勢の状況下において、祖国フィンランドのため、数で有利なソ連軍を相手に死に物狂いで戦いに身を投じるフィンランド軍の勇姿を描き切っています。塹壕戦や白兵戦、戦闘機による爆撃、敵戦車の砲撃&火炎放射…と本物の銃器&兵器を撮影に使用し、多数のエキストラを総動員した両軍の激突が圧巻の戦場スペクタクルを実現しています。砲撃により激しく損壊した兵士の遺体等、生々しいゴア描写が本格派の戦場体感映画で、領土の一部をソ連に奪われながらも国家の主権は守り抜いたフィンランドの冬戦争を真っ向から描いた戦争大作となっています。

蛇足)
熾烈な戦争の最中でも“サウナ”と“コーヒー”だけは欠かさないのがフィンランド式。
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