ぼのご

the place namedのぼのごのレビュー・感想・評価

the place named(2012年製作の映画)
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戻れない日々を感じて切ない雰囲気。
戯曲『わが町』をもとに話が展開して、死者による生前についての想いが示される。小森監督は震災のドキュメンタリーのイメージがあったから、これ震災で亡くなった人と重ねてるのかなって勝手に思ってたら、上映後のトークを聴く限り全然違うみたい。先入観もって観てたんだ。反省……。

田舎町の教師と思われる若い女性、劇団員達の様子が交互に描かれる。涙を流す場面は脚本に書いてはいなかったらしいけど、役者の人が泣いたからそのまま使ったとのこと。自然な感じした。

音が消えて声だけになる場面がいくつかあって、そこに何かしらの風景が映し出されて、現実離れした印象もあった。
静かで心地良いんだけど哀しみも混ざったような。なんか夕暮れの静寂の中で物思いに耽っているみたいな。美しい時間だったと思う。
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