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ローラのmのレビュー・感想・評価

ローラ(1961年製作の映画)
3.0
恋とか人生はやっぱり運命に翻弄されるところがあるんだなぁと理解した。監督はそれも含め、人生は美しいと訴える作品。

『ロシュフォールの恋人たち』を鑑賞したことあるだけのジャック・ドゥミ監督作品。どうやら『シェルブールの雨傘』は今作の続編的立ち位置で描かれているらしく、是非早めに見たい。

とくに事前情報を入れず美しきアヌーク・エーメさんを見たいと思い鑑賞。魔性の女、悲しき女、芯の強さをもつ女、クロエを美しさ損なわず演じており満足です。

今作は7年間夫の帰りを待つクロエ(アヌーク・エーメさん)、ローラに幼少期、恋心を抱いていたローラン・カサール(マーク・ミシェルさん)、ローラに恋心を抱き恋人のようなことをしている水平フランキー。
そしてフランキーに恋をした10代の女の子。
この4人の群像劇。
初恋を軸に交わり、またはすれ違うだけのこの4人がたどるノスタルジーな世界。美しい世界観に転がる見覚えのある感覚。

恋は盲目だというけれど、初恋はよりそれが露骨に表れる経験だと思う。初恋が実ればそれは美しいが実らないのが大半ではないか。
今作は初恋に勝利した者、敗北した者、これからチャレンジする者、三者三様の見せ方で、ほろ苦くも甘いストーリーになっている。

私の初恋は見事に散ったので(笑)ローランのラストの背中に苦笑いしてしまった。
けれど、ローランのその項垂れた背中を見守るローラの視線が何故だか、切なそうで、更に切なくなった。

ローラ役のアヌーク・エーメさんの可愛らしさ、妖艶さ、そして街並みの美しさ、衣装の素敵さ。良きですね。

ストーリー : ★★★☆☆
映像 : ★★★★☆
設定 : ★★★☆☆
キャスト: ★★★☆☆
メッセージ性 : ★☆☆☆
感情移入・共感 : ★☆☆☆☆
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