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写真甲子園 0.5秒の夏のodyssのレビュー・感想・評価

写真甲子園 0.5秒の夏(2017年製作の映画)
3.0
【君は写真甲子園を知っているか?】

甲子園は誰でも知っていますが、写真甲子園を知っている人は少ないでしょう。
かく言う私も知りませんでした、この映画を見るまでは。

北海道の東川町が主催して毎年行われている、全国の高校写真部日本一を競う大会。
具体的なルールなどは本作品を見て確かめてほしい。

この催しは、北海道の小さな町の町おこしの意味合いもある。
つまり、単なる高校生の競い合いではなく、日本の田舎町の営為が看守できるのだ。

映画としては、必ずしも佳品とは言えない。つまりドラマとしては色々言いたい部分がある。
でも、見ていて惹きつけられる。高校生写真部の本気が伝わってくるからだけではない。町おこしに本気になっている北海道の田舎町の人々の本気も伝わってくるからだ。

もう一つ、この映画の魅力は、平祐奈さんだ。出番は少なくて、後半に少し出てくるだけだけど、圧倒的な存在感がある。先に『未成年だけどコドモじゃない』で素敵なお嬢様役を演じて女優としてのステイタスを確固としたものにした平さんだけど、ちょい役の本作でもその存在感はすごい。若手女優として一流であることがこの映画からしっかりと伝わってくる。

ほか、高校写真部顧問の秋野暢子や、木工職人役の千葉真一、審査委員長役で出ている写真家の立木義浩など、大人の登場人物もなかなか。
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