あこ

曇天に笑う<外伝> ~決別、犲の誓いのあこのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

52分。

 あ、あぶね〜〜!!!ウルっと来た!!!
 わたしは長女だったから耐えられたけど次女だったら…………いやまて長女だったからぶっ刺さったストーリーだったのかもしれねぇ(そう)

 時間軸としては大蛇を倒した本編後、不要なものとして解体されることになった犲に想いを馳せる天火の話。
 本編ではチラッとしか登場してなかった大湖パパだけど、当時5歳だった空丸視点だったと考えると分量が少ないのも納得やね。
 比べて今作では天火から見た大湖パパの記憶をたくさん見れてよかったな〜と思った。

 天火、知れば知るほど兄として出来すぎていて痺れる。両親を亡くしたとき嘆くより先に「俺が弟たちを守らなければ」って思考に切り替わったんだろうな。
 俺は長男として両親から愛をいっぱい受けて来たから……次は俺から弟たちに愛を与えるんだ……みたいな………………………オァ…………😭😭(語彙力爆散)になっちゃった。

 お墓のシーン。大湖パパとの思い出がたくさん詰まった犲という組織がなくなることへの喪失感より、親代わりとして空丸や宙太郎を育ててきた責務が終わることへの安堵?のような感情が全面に押し出されててまた泣けた。
安堵といっても天火が親代わりとなることを煩わしく思ってたとかではなくて、純粋に大好きで憧れだった大湖パパと同じようになれたのかなぁっていう確認……?のような……。言語化難しいけど、とにかく天火の中でひとつの区切りがついたような感じ。

 天火にとっては両親が亡くなった瞬間に「子」としての人生が終わって、犲の解散で「親」としての人生が終わって、今度は「個」としての人生が始まるのだろうな。
 幸せになってね。頼むね。
あこ

あこ