半兵衛

続日本暴行暗黒史 暴虐魔の半兵衛のレビュー・感想・評価

続日本暴行暗黒史 暴虐魔(1967年製作の映画)
1.7
小平義雄をやろうとしているのは良いとして、彼が強姦魔として活躍した時代背景を無視してやってしまった結果単なるサイコパス映画に。しかもピンク映画としてのフォーマット=商業映画としては最低限の条件と若松孝二監督の「金がなくても知恵と勢いでカバーしろ」という考えがうまく合致せず、安っぽさが際立つ貧しい作品に仕上がっている。

小平をモデルにした強姦殺人魔を映画監督の山下治(この人は数年後に映画界を引退して山谷へ行ったという噂が)が気持ち悪く好演、でも彼のバックボーンが一切描かれないので共感できず単なる気持ち悪い男で終わっているのが残念。あと洞窟に住んでいることで彼が女性の死体を保管=胎内を表現しているのかも知れないけど、女性の死体がどう見ても生きている状態(実際生きているけど)だし何日たっても死体が腐らないしと不自然極まりないことに。

見せ場であるエロも殺人場面もグダグダなのが残念。

数少ない見所は夏純子の出演と、後半突然現れるベルク・カッツェの声の人くらい。
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