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新日本暴行暗黒史 復讐鬼の一のレビュー・感想・評価

新日本暴行暗黒史 復讐鬼(1968年製作の映画)
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みんな大好き津山三十人殺しがモチーフの殺戮ピンク映画。冒頭からいきなり輪姦される妹とリンチされる兄・吉澤健。吉澤が次々村人を殺していく合間に、あまりにも残酷な村八分の描写が回想形式で挟まれている。近親相姦的な香りもする兄妹関係は映画の脚色(肺結核による差別は事実あったっぽい)で、劇的にジメジメと悲壮感が漂う。兄が妹の死体と風呂に入るパートカラーのシーンは田中登『人妻集団暴行致死事件』を思い出さずにはいられない悲しさ。もっとドライでもいいんだけどな~とは思ったが、終盤にかけては殺しの即物性が増してテンポも早まり、ふんどし一丁で返り血を浴びながら次々村人を襲う吉澤の迫力に目が覚めた。
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