社会派映画と思ったら、法廷ものに変わり、そして最終的にサスペンス&復讐劇へと変化する、先が全く見えない展開で最後まで前のめりになって観ました。めちゃくちゃ面白いのでオススメです。
ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞を受賞。ファティ・アキン監督最新作。
ネオナチによる連続テロ事件は実際にドイツで起きた事件で、そこから着想された映画ですが、最愛の家族を奪われた女(ダイアン・クルーガー)が、絶望と復讐に燃える姿は、自分は『スリー・ビルボード』よりも好みでした。
とにかく、あの遠い所から徐々に見えてくるシルエット。カメラの撮り方が最高です。ドイツの移民に対する差別の問題を考えさせられるだけでなく、手に汗握るサスペンスまで楽しめられる両得映画でした。
、、、思えば自分は、こういったどうしようもない運命に対して抗おうとするドラマが好きなのかもしれません。負のエネルギーからくる行動というか、、、。
彼女の決断が正しいのか正しくないのか、今の時代の背景にある問題とともに、深く考えさせられます(グレーという点がいい)。自分なら一体どうするか?彼女の視点によって撮られた本作をどのように観るか?その問いを私たちに投げかけます。おすすめです。