このレビューはネタバレを含みます
Filmarksさんの試写会、ドイツ文化センターにて。
上映後、トークショー付き(とても興味深いお話がたくさんでした!)
予告を観て、行こうと決めていたのだけれども思っていたジャンルとは全く違っていた。
後から知ったのは、監督の以前の作品が「ソウル・キッチン」「50年後のボクたちは」(「そして、私たちは愛に帰る」は観たか記憶があやふや…)であり、この2作を観るだけでも、監督の描きたいテーマが移民問題を扱っているのがわかる。
と、いうわけで、単純に夫と最愛のまだ幼い息子テロ爆発に巻き込まれて、復習するという話ではなかった…。
裁判のシーンは、ハリウッド系にあるような法廷サスペンスとかにはなっておらず、上記のテロだと思っていたものは、実はドイツでは問題になっているもののことだとわかる。
それからの出来事は、全然予想外の展開に…
彼女の決断の一度めと二度めの間に、あるきっかけがあるのだけれども、女性ならではの変化で少しぞわっとしてしまった…。
ラストに関しては考えさせられてしまうけれど、彼女にとってはこれしかなかったのだろうな、と。
主人公を演じるダイアン・クルーガーの演技がとにかく素晴らしく、はじめの家族を失ったのを知った時のカメラ長回しのシーンでのショックさ、裁判でのシーン、最後に至るまでの心境の変化…上映後のトークでも言っていたけれど、今までの演技の積み重ねと、今の年齢になったから出来る役だったのでは?と思わせてくれる。
あと、革ジャンとデニム姿がとにかくスタイル良くて、そこにも目がいっちゃいます(^^;)
ただ、逆側の立場のキャラクターがあまり描かれていないので、少し実感湧きにくいかな…。
誰にでも簡単にはお勧めできない作品だけれども、出来れば映画館で味わってほしい作品。