まーしー

ヴェノムのまーしーのレビュー・感想・評価

ヴェノム(2018年製作の映画)
3.0
地球外の生命体「シンビオート」。自由自在に変形するこの流動体は、地球に漂着後、次々と人間に寄生していく。ジャーナリストのエディ(トム・ハーディ)もその一人。
一方、エディが疑惑の目を向けるライフ財団は、「シンビオート」の利用を目論んでいた——。

『スパイダーマン3』の宿敵として登場したヴェノム。
本作は、そのヴェノムを主人公としたスピンオフ的位置づけ。
しかし、スパイダーマンに負けずとも劣らない、新たなダークヒーローの誕生を予感した。

このヴェノム。不気味なルックスながらも、どこか愛嬌を感じる。
「お腹が空いた」「寄生虫だと?」といったヴェノムの反応は、無邪気な子どものよう。
また、エディとヴェノムの会話も漫才のようで、クスリと笑える。
こうしたコミカルなやり取りは、「夜の街」「悪のヒーロー」といったダークな雰囲気をポップなものへと転化させ、作品から重苦しさを取っ払っている。

それだけではない。
本格的なアクションも用意されている。中でも、夜の街中を舞台とした疾走感あふれるチェイスシーンは、本作のハイライトだろう。

近年のアメコミ作品と比べて、作品時間が短いのは好印象。鑑賞にあたってのハードルが下がるうえ、コンパクトにまとめられている感想を持った。
ただ、他作品とクロスオーバーしていくようなので、果たして私がキャッチアップできるかどうか……。続編も早めに鑑賞した方が良さそう。