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それからのodyssのレビュー・感想・評価

それから(2017年製作の映画)
1.0
【それで?】

今どきわざわざモノクロで撮った韓国映画。

でも、面白くないんだな。
この映画、何がウリなんだろう。ウリが見当たらない。

小さな出版社をやって評論家としても多少知られた中年男。
その妻、不倫相手、そして不倫相手が失踪したあと雇った若い女の子。

会話が大部分なんだけど、会話が洒落ているとか、内容的に哲学的であるとか、逆にまったく無意味である(麻雀でダメなパイだけ集めると満貫になるみたいな)とか・・・いうことはないんだね。

三角関係に悩む(楽しむ?)中年男の様子を突っ込んで描いているわけでもない。
妻ある男との不倫に悩む女の悩みを突っ込んで描いているわけでもない。
そういう修羅場に偶然雇用された若い女の子の戸惑いや人生観を掘り下げているわけでもない。

だいたい、中年男は多少知られた評論家という設定なんだから、他の出版社だとか、作家や文学関係の仕事をしている人からもっとアプローチがあっていいんじゃないの? こんなにヒマそうにしているんじゃ、著名人には見えないな。

登場人物が特に美男美女というわけでもない。
キム・ミニって、私は『お嬢さん』で初めて見たけれど容姿的には中の上、くらいじゃないですか。
中年男は、偶然、私の伯父さん(父の兄。故人)に似ていた。ただし伯父さんと私はまるっきり似ていないんだが(笑)。

というわけで、ほめるところのない映画なので、点数はこの程度。

気になるのは、最後に中年男が夏目漱石の訳本をキム・ミニに渡すんだが、作品は何なのだろう。まさか『それから』・・・と思って作品サイトを見たら、『それから』だと書いてあった。(映画だけ見ていると分からないね。)
でも、『それから』とこの映画って、どこに共通点があるのだろう?
うーん・・・
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