ゆめちん

2重螺旋の恋人のゆめちんのネタバレレビュー・内容・結末

2重螺旋の恋人(2017年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

2重螺旋の恋人

難しかったです😅😅

原因不明の腹痛に悩まされるクロエ(マリーヌ・ヴァクト)は、心の病が原因では?と精神科医のポール(ジェレミー・レニエ)を訪ねます。彼の穏やかなカウンセリングにより痛みから解放され、そのまま恋仲になっていきますが、あるきっかけでポールには双子の兄ルイ(ジェレミー・レニエ)がいることがわかり、2人との間に心揺れるクロエの姿が描かれます。

マリーヌ・ヴァクトの長髪をバッサリ切り落とすシーンから、美しくそして強く変貌していくまでを見事に演じ、 その過程における心の変化を美術館監視員として働くクロエと作品展示で見せていきます。
また、ジェレミー・レニエの性格が全く違う双子の二役を別人のように魅せた演技は、この映画を難解なサスペンスに仕上げます。

まんまとオゾン監督の仕掛けた罠にかかり、鑑賞後の余韻がいつまでも続くものの、何ひとつ自分で答えを導き出せない、すっきりしない感覚。クロエの視点から映し出される映像は、妄想なのか?現実なのか?観ているものに委ねられるという手法が、さらに複雑にします。

鑑賞後に振り返ると・・・・
クロエの体の中の"もう一人の自分"がポールに対する不満を抱き、"ルイ"というポールの兄を作り出したのかなと。ルイが映る部分そして関連する部分は妄想、つまり最初と最後意外は全て妄想?という感じがしました。

何かと世話を焼こうとしてくる隣人のローズ、そのローズの焼いたケーキを捨てるクロエ、セザンヌという女性の存在、ルイのプレゼントである猫のブローチをクロエの母がしている、セザンヌの母とクロエの母を同じ女優さんが演じているなど、気になることばかりで上手く結びつけることができませんでしたが、何となくキーワードは "猫" のような気がします🤔🤔
クロエが2回ほど待合室の植木鉢の土をいじるシーンがありますが、これも気になります。

好みは分かれると思いますが、ある意味もう一度観たいと思わせる作品でした。
ゆめちん

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