公開時に見逃して、WOWOWで念願の鑑賞。とにかくハリー・ディーン・スタントンを観る映画。本作の公開年に彼も亡くなっていて(老衰！)、実際の彼もきっと役柄同様、老いや"無" と向き合ってたわけで、演技や描写に説得力がある。劇中で話す経歴などの設定も、後でwiki等で調べたところによるとほぼ本当の経歴だそうな。
みな顔見知りで口は悪いけど温かい田舎町のシーンに日本の田舎の村にも通ずる懐かしさを感じ、とても和める。そしてデビッド・リンチのセリフはやっぱデビッド・リンチ節たったのが笑えた。
ダイナーやバーでもう少し食事のシーンがあったら良かったのに、と思った。コーヒーは飲みたくなったし煙草は吸いたくなったが。
しかしひっどい感想書いてる人いるね…。まるで蕎麦屋に入って「ハンバーガーが無い！」って怒ってるような笑。ホラー映画かなんかと勘違いしたのかな？メキシコ人のパーティーにぽつんと一人呼ばれたアウェイ感あるアメリカ人の老人が、流暢にメキシコの歌を披露したら、音楽好きでサービス精神旺盛なマリアッチ達はそりゃ合わせて演奏しだすでしょ。それまでラッキーと会話のきっかけがなかった（けど、気になってただろう）陽気なメキシコ人達はそんなサプライズがあればそりゃ歓迎して盛り上がるでしょ。パーティーだし。極めて納得できる流れ。いったいどこが「嘘だろ」？
