猫目

女王陛下のお気に入りの猫目のレビュー・感想・評価

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
4.0
今回は(も)変だけど、変態的な展開ではないです。史実もあるし18世紀設定なので変態貴族が出て来ても不思議はないし(言い方)。
いやー素晴らしかった👏なんと言っても女性3人の演技合戦が最大の見どころで、男性陣が霞んでいました。


【ネタバレあり感想】

オリビア・コールマンのクイーン・アンは流石。ドラマのエリザベス女王と同じ方なの?ってくらい真逆の不安定で病弱なアン王女。トップというのは孤独ではあるんだけど、昇華の仕方が大違い。時折見せる残虐な顔も、上手に拗らせ感を露わしていました。最後のウサギのシーンで憎しみを見せるところ本性見たり!圧巻でしたね。アビゲイルを見下げる視線の怖さよ!
カリスマトップには優秀なブレーンが必要。あたしお気に入りだもん!とばかりに恐怖政治を推し進めるレイチェル・ワイズも良かった。たとえ顔半分が包帯巻き巻きであろうとも凛々しさは変わらない。「ロブスター」でも目隠しされてたよね。
一番純真そうな振りしてやって来て一番イカれてたのがアビゲイル役のエマ・ストーン。最初と最後でこの方を観る目が180度変わりました。してやったりの、女王のベット中から一瞬見せる光る目は一度地の底を見た貴族の意地でしょうか。

8章立てで進みます。
各章もここで終わるの?からのクラシック音楽がバーン!と入る切り替えとおかしなタイトルで見事に引き込まれる作り。

そして、美術班の活躍!ネイビーのドレスのレース模様と羽🪶のついた女王のガウンが私的にツボでした。宮廷インテリアも独特な色合いでしたね。やはりあの時代はティーカップに持ち手がなかったのか。
エンディングの鳥の鳴き声も余韻を残しました。これは何回となく観る作品になりそう。
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