Monisan

女王陛下のお気に入りのMonisanのレビュー・感想・評価

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
3.8
観た。

映像がとにかく美しい。
最初のカットでいきなりで掴まれた。油絵のような優しい光と、豪華な美術、衣裳、メイク。あとはサブキャストまでも整ったお顔立ちで、絵作りのセンスの良さに惹かれる。
監督らしい魚眼レンズのカットもあったり、動きのある映像だけでずっと観ていられる。

お話は他の観た、ヨルゴス・ランティモス作品の中では大人しめというか、既視感のある乗っ取りものという感じではある。
とはいえ女王、サラ、アビゲイルのキャラクターの魅力で引っ張っていってくれてる。
エマ・ストーンは美しいのは勿論、目がいってしまう役者さんだな。ここからの「哀れなるもの達」なのも頷ける。意外なチャーミングな顔芸みたいな演技も好き。
何となく話の展開は想像つきつつも、興味を失わなかったのは役者力と、彼女は舌でやってくれるの、みたいな台詞にドキッとしたりする辺りかな。
ランティモス監督ぽさで言うと、変な踊りがあったけど。

見応えはあった。
でもラストはまぁ、そうなるよね。という感じ。読後感としてはモヤモヤは残るし、得るものは少なめだったかな。

ヨルゴス・ランティモス、監督
Monisan

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