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女王陛下のお気に入りのGijoeGoのレビュー・感想・評価

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
3.7
2人の最後の顔が忘れられない。
色々あったがそれに集約される。

ヨルゴス・ランティモス監督独特のえ、ここで終わり?の幕引きがまたらなく癖になる。

初めは宮殿の豪華さ、衣装の豪華さ、ライティングの光が絵画の様な美しさに見惚れる。

元は貴族の出のエマ・ストーンがのし上がっていく立身出世モノかと思いきや愛憎渦巻く政治劇の要素や過剰に華美で退廃的な貴族の遊びをドライに描く社会派な側面も見せる多面的な作風。

エマ・ストーンとレイチェル・ワイズの対立にオリヴィア・コールマンの存在感、ウサギの多頭飼いの意味など歪み愛や嫉妬のパーソナルな問題と国政や戦争といった対外的なマクロな問題が入り混じり混沌としていくが非常に見やすく面白い群像劇として観れた。

そしてランティモス監督特有の自慰行為や突然のエロが気まずく描かれる。

自慰行為、動物、身体が不自由になる、ダンス、音楽が大体入ってるモチーフなのが分かってきた。もっとありそうな気もするので繰り返し観る楽しみができた。
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