同い年

女王陛下のお気に入りの同い年のネタバレレビュー・内容・結末

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

サラとアビゲイルがそれぞれ、アンの「お気に入り」の座を利用した...みたいな単純な話では無い。「人間なんて所詮こんなもん」で終わる露悪趣味映画に見えて、そこに収まらない非合理で説明がつかない人間の矛盾を残すのが、ヨルゴス・ランティモスのやり方だと最近分かってきた。

サラがアンに宛てた最後の手紙の中身は、観客の私たちには最後まで明かされないけど、読んで暖炉に捨てたアビゲイルの表情で、どれだけ熱烈なラブレターだったかが伝わる。アビゲイルが冷徹に寵愛を利用しただけじゃないってのも伝わる。
キャロルのラストの見つめ合うシーン、燃ゆる女〜の絵画見たシーンに並ぶ「顔」の名シーンかも。

緊張感のある映像美の中で下品なことをするのが、グリーナウェイの血筋をしっかり感じる。この演出を露悪目的以外でどう捉えたらいいのかまだ分かんない。純粋に喜んでしまう自分もいる。
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