祝1000レビュー！（まだまだ空欄レビューもありますが…）町山智浩さんの解説トークショー付き試写会が当たったのでウキウキしながらアクアマンの試写会後に鑑賞。ちなみにヨルゴス・ランティモス作品を見るのは今作が初めて（映画ファン失格かも…！）解説はパンフレットなどで読んだことはあるのですが町山さん本人にお会いするのは初めてで、知識量がとにかく豊富でそれらをユーモアを交えて簡潔に説明される姿には脱帽。
貸し切った豪華絢爛な宮殿（壁紙がとても綺麗）と時代考証してない斬新な衣装（18世紀なのにデニム生地とか着てる）、照明を使わず窓から差す自然光の中で描かれる女の腹黒ドロドロ劇が圧巻。史実をフィクションでアレンジしているので歴史的知識が無くても全然大丈夫！メインの女優3人（オリヴィア・コールマン、レイチェル・ワイズ、エマ・ストーン）の演技合戦に負けてないのが男性メインキャストのニコラス・ホルト、イギリス議会風の変なカツラとばっちりメイクを解説の町山さんが完コピして登場だったので笑った。
日本でいうところの大奥っぽい展開かなと思いきや人間関係が狭い分ドロドロ感が増してて、宮殿に閉じ込められた彼女たちの閉塞感が伝わってくるようで見えて苦しい、そしてその閉塞感は最後まで消えずむしろどんどん増していくばかり。人間とは醜くて愚かで愛は移り変わっていく、と皮肉たっぷりに描いた姿はフィクションでありノンフィクションでリアル。あとエンドロール、読ませる気が無い文字のスペース間が気持ち悪くて最高。
アカデミー賞衣装は獲るかな、撮影はROMAと一騎打ちだろうな。
