このレビューはネタバレを含みます
「逆転のトライアングル」が面白かったので未見だった前作を視聴。パルムドール受賞作だったんですね!
現代美術館のキュレーターは、ある日スリに遭う。犯人の居場所をつきとめるが、その対応により日常の歯車が狂い出す、ってお話ですね。
うーん、これは何か解説が必要で、大分わかりにくかった。階級格差や、現代アートを揶揄している、のかなーと思われる。
主人公のキャラクターは微妙で良いですね!全然悪人ではなく、ホームレスにパンを買ってあげてみたり、反省して少年に謝りに行ったり、優しい面もある。
しかし、同時にいけ好かない人物でもある。部下を恫喝したり、砂利アートを勝手に修復したり、何か全然好きになれない。自分が正しくて、地位があってお金もある好人物、って自覚は無いけど思ってそうな感じ?
好きになれないのは、わかりやすい悪人じゃなく、人間味溢れている分、裏を返せば私たちもこういう一面があるのかもしれない、と思わせる居心地悪さ、があるのかもしれない。
しかし、良くわからないことも多い。むしろわかんないとこの方が多いw エリザベスモスは何だったの? 家にチンパンジー飼ってるのは何のモチーフ? 美術館で叫んでた男の話は何?
ラストは少年と和解するか、更に最悪な事態になるのかな?と思っていたら、何も起こらない!とは。なるほど、居心地悪いのが売り?のこの監督らしい、のか。
面白いかと言われたら面白くはなかったし、「逆転のトライアングル」の方が全然わかりやすくて面白い。
でも要所要所の場面は印象的で、忘れ難い映画ではあるかと思いました!