mh

七番目の道づれのmhのレビュー・感想・評価

七番目の道づれ(1968年製作の映画)
5.0
ロシア革命のまっただ中にいる老将軍が主人公。
白軍(ロシア帝国側)に仕えていたため、赤軍側にとらわれる。赤軍側が敵視するいわゆるブルジョワだったため、絶対に死刑だと思われたのに突然、釈放される。
帰ってみると住宅は接収されており、労働者階級のひとたちが山ほど住んでて共同生活を送っている。
そんなところに一人で住んでたおれって――。
置き時計だけを持ち出して、それを抱えて町をさまよう姿がべたべたな比喩になっててよいね。
古い友人をたずね歩いても居留守を使われたりして断られる。老母が惚けたふりするくだりが良かった。
ボルシェビキ(レーニンの共産主義)を受け入れることを決意するのも納得の展開だった。
押し返してきた白軍にとらわれるも、元司令官ということで優遇されることをよしとしない主人公がクライマックス。
社会構造の大きな変化、価値観の転換に翻弄されつつも、自分を見失わない姿がかっこいい。
作中に登場する都市の名前、ペトログラードはのちのレニングラードで、いまのサンクトペテルブルグとのこと。
アレクセイ・ゲルマン監督作ではあるけど、同じところに名を連ねているグレゴーリ・アローノフのほうがメインだったとのこと。
いっぱいググれるし、激シブ展開だし、個人的には大満足でした。
面白かった!
mh

mh