なまくらウォッチメン

七番目の道づれのなまくらウォッチメンのレビュー・感想・評価

七番目の道づれ(1968年製作の映画)
4.2
ロシア革命後の帝政ロシアの凋落を、前半は息苦しい密室劇、後半は老将軍の地獄巡り的放浪記で展開していく
アレクセイ・ゲルマンらしいカオティックさはないものの、安易な旧体制批判やプロレタリア革命礼賛に陥らない描き方を、共産党体制下で描いているのが面白かった

今作の前半部に当たる、有産階級による密室劇が会話劇のお手本のような見せ方で素晴らしかった
パンショット、ドリーショット、キャラクター及びカメラの動線、カットの繋ぎ…
最終的に主人公の視点へ移るまでの見せ方に殆ど無駄が無い