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七番目の道づれのGTのネタバレレビュー・内容・結末

七番目の道づれ(1968年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

ロシア革命を題材にしながら、共産党批判でもなければ露骨なプロパガンダでもない、ただただ歴史に翻弄される老夫を描く。
主人公の元将軍の男性がとにかくカッコいい。理知的でどんな物事にも動じず、冷静に状況を判断して行動する。その教養の深さは外見にも現れており、最初のシーンで罪に問われた人々が整列するシーンを見ても、誰が主人公なのかがはっきりと分かるほど。反して妻も子供もおらず孤独の身であり、釈放されたはいいが家が奪われ、「自分の全て」であった手紙も全て処分され、唯一残っていた形見の時計だけ持ってトボトボと家を出るシーンは非常に哀愁漂う。そんな彼含め、セリフがいちいちシャレてて粋なのも良い。特にラスト、白軍に処刑される前の最期の言葉が「じゃあな」というあまりにも軽い言葉なのはかっこ良過ぎする。
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