あんじょーら

テリファーのあんじょーらのレビュー・感想・評価

テリファー(2016年製作の映画)
2.2
デイミアン・レオーネ監督     ドレッド・セントラル   U-NEXT


弟が、オススメしたわけじゃない、でもなんでこんな映画が・・・と言った作品の感想を話していると、悪かったが、ワースト10に入るぐらいのオススメもある意味凄かったでしょう、となりました。そういう風に真面目じゃなく、笑えるような優しい心持ちで観てみてよ、と言い出したのが今作です。もちろんいろいろありますが、映画に対して優しい気持ちにはなれたので、観てみました。


ピエロに扮した男性が、若い女性2人組と知り合って・・・というのが冒頭です。


優しい気持ちでの感想ですけれど、凄くなんで?って考えないようにすると、残虐性というよりは、荒唐無稽な話しです。ホラー作品?だと思います、もしくはスプラッタ作品?なのかな。


ピエロが怖い、そういう恐怖症、あるようです。でも、恐らく、それはジョン・ウェイン・ゲーシー(1942-1994)の為でしょうし、まぁいろいろなこういう作品は作られたでしょう、広い意味で、スティーブン・キング原作「It」の映画化も同じ文脈上にあると思います。


子供を喜ばせる道化師、のはずなのに、というギャップが面白いのでしょうね。


主役の方の発話がほとんどない、というのが特徴です。動きも独特で笑わそうとしてくれていますし、不謹慎な笑いの下品なタイプ。


なんでなのか?何がしたいのか?ではなく、その場の動きや変化、ありえなさ、を笑えるか?の作り方です。ですので、優しい心で、その辺が笑える人には、映画は作り物ですし、誰も傷つけられていませんし、不謹慎な笑いを面白がれる人には良い作品だと思います。


ピエロは思い付きで、その場の感情で動き回りますし、都合よく、逃げきれたり、逃げ切れないで悲惨な目にあったりします。別に場所もどこでも良いですし、なんで惨劇を被害者に見せようとするのか?とかも考えたらダメな作品。

一応、警察も仕事はしていました。

あと、骨の構造、解剖学についても優しい気持ちにならないといけません。

動きが面白いか?と言われたら、そう思える人も居るかも知れませんね、くらいは答えられそうです。

出来ればもう少し、こういう事が起こりうる世界観、と言うモノを冒頭から醸し出せたら良いのに、とは思いました。その世界観に落とし込む努力があった方が良いと思いますよ、それはSFでも行われているからこそ、安心してその世界観に没入する事が出来ますし、だからこそ、荒唐無稽な事を受け入れられるのではないでしょうか。

なので、なんで、被害者を傷つけるのか?2人組に執着を見せるキッカケは?全然知らないビルが都合よく?背骨って・・・とかについては、まぁいいでしょう。

記憶にも残りにくいツルっとした作品で不謹慎な下品さを含む笑いで90分ほど現実を離れたい方にオススメします。