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テリファーのTSのレビュー・感想・評価

テリファー(2016年製作の映画)
3.1
【ただただピエロ男のターンが続く】71点
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監督:ダミアン・レオーネ
製作国:アメリカ
ジャンル:ホラー
収録時間:82分
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 殺人鬼がただただ残虐に人を殺していくという胸糞映画。映画お決まりの救済措置はなく、ひたすら殺人鬼のターンが続くのでカタルシスはある意味感じられません。この殺人鬼のピエロ男の行動意図がわからなく、表情もピエロメイクにより乏しくなっていますので、それが妙な恐怖心をうまれさせます。ただ間違いなくピエロ男は殺害をすることにより快楽に近いものを感じていると想像できます。ストーリー性はほぼないので、ただただ殺人鬼が人を殺めていくのをみたい方のみ挑戦してもらえたらと思います。

 とあるハロウィンの夜、パーティー帰りの女性タラとドーンはバーで休憩をしていた。そこに怪しい袋をもったピエロ男が来店してきたのだが。。

 まあなんというか、最初は酔いの勢いでこの女性たちはピエロ男にウザ絡みをしてしまいます。1人は冷静でしたが、もう1人は完全に出来上がっていたので、ピエロ男の膝の上に座り一緒に強制的に写真を撮る始末。「あ、これは死んだな」と多くの鑑賞者は感じることでしょう。ただ、そこではピエロ男は行動を起こしません。どこが起爆剤なのかよくわからないのですが、その後は鑑賞者の予想通り?いや、期待通りに殺戮がはじまっていきます。

 殺戮に特化しているのでスプラッタ描写はまずまず。特に逆さ吊りの刑は中々の描写。慣れていない人が見たらノックダウンしてしまうでしょう。こんなことを平気でやるなんて人間としての感覚が最早ないと思われてしまうのですが、とにかくピエロ男にとって、標的の感情などどうでもいいのです。一生ピエロ男のターンが続くから報われません。

 ただ、今作があまり良くないなと思えるのは、そのピエロ男のターンが一生続くというのもなんだか納得しづらいところにあります。何故そう思えてしまうかというと、それなりに被害者が有利になるターンがあるからなのです。それなのに、肝心のトドメを刺さずに逃げてしまうからこんなことになってしまうのです。ここをもし徹底的にしていれば、ただただピエロ男の理不尽さにひれ伏すだけなのですが、そこが甘いので何だか納得できません。チート級の生命力なのだから、こちらもそれなりに反撃したらよかったのに。。

 ということで、悪くはないですがあまりにもピエロ男のターンが多すぎて、ただの悪趣味的な映画になってしまっています。続編はなんとスプラッタホラーなのに130分超えということですし、結構やばいとのこと。また、配信が始まったらみてみます。
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