Hina

散り椿のHinaのレビュー・感想・評価

散り椿(2018年製作の映画)
4.1
殺陣は日本芸術なのだと意識したのはこの映画が初めて。
岡田君の洗練された動きは、まるで火や水のよう。
激しさと穏やかさを行き来しながら敵を切っていく一つ一つの動きが、雪月風花のあらゆるものに喩えられそうで美しい。
きっと本物の侍もこうだったと思える。
自然を愛する感受性豊かな日本人の生んだ剣術、芸術:D

ストーリーは時代劇の定型。昔は毎回展開が同じ水戸黄門とか見る意味がわからなかった。ʬʬʬ
でも大人になって分かる。変わらなくていいものもある。
悪い人がいて、悪を斬る。そこに悲しい雨が降る。今も昔も、時代劇はそれがいい⚔️

木村大作さん監督なだけあって、カメラの動きが日本的でとにかくずっしりと重い。石を乗せてカメラを動かしてるのかと思うくらい。
カメラが斜めに動くことは少なく、定点か、直線的なパンやティルトで撮影しているのも見どころ。

池松壮亮君が石垣の前を走っている横顔を画面右に捉えたまま、素早くパンするシーンは技術的にかなり高度と思った:)
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