へちょりーの

散り椿のへちょりーののレビュー・感想・評価

散り椿(2018年製作の映画)
3.9
久しぶりに劇場で鑑賞した侍映画。
藩の不祥事を追求して藩を追われた主人公・新兵衛が、亡くなった妻・篠の想いを抱え、故郷の扇野藩へ戻り旧友と会い交える物語。

序盤から若殿が江戸から扇野藩へ戻るまでは、藩を取り巻く状況を理解するための布石。不穏な空気感をもたせるためには必要だが、ちょっと間延び感があるように感じた。

若殿が江戸より扇野藩に戻り、新兵衛と采女が刀を交えてからクライマックスに向けてがこの話の醍醐味。
ストーリー展開はもちろん、男の友情と約束に胸を打たれた。

岡田くんがジャニーズという看板を背負いながらも、役者としての幅を更に広げたという感じがした。
そして殺陣に岡田准一の名前があることに、また関心を奪われた。

エンドロールのスタッフ名が各自の手書きというのもまた趣深し。

唯一、冒頭の音楽が非常に残念。
加古隆といえば、胸にグッとくる音楽で有名なのですが、どう聞いても出だしのメロディーがゴッドファーザーにしか聞こえてこない…。

次の岡田准一の出演作品が楽しみになった。