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HOME AWAY FROM HOMEのdm10foreverのレビュー・感想・評価

HOME AWAY FROM HOME(2017年製作の映画)
3.5
【ふるさとは遠きにありて想うもの】

阿部純子さんって好き。
・・・すみません、突然(笑)

決してdmが好きな「幸薄顔」というわけでもないんだけど、どことなく漂う物憂げな色気。
彼女の出演作だからと追いかけてるつもりはないんだけど、偶然「あ、これに出てたんだ」って知った時の喜びは結構大きめ。
「孤狼の血」とか「リング・ワンダリング」とか「はい、泳げません」とか。
主役ではないんだけど、出ている作品では必ずと言っていいくらいに印象に残る。

・・・そんなちょっぴりアダルトな色気のイメージを勝手に持っている阿部純子さんの短編です。
これは珍しく「彼女が出ているから」という理由で再生しました。

お話しとしては・・・
――タクシー運転手、少女、バックパッカーはそれぞれの故郷であるアフリカ、ヨーロッパ、東南アジアに繋がる幻想的な東京を旅する。その旅には、アキコという日本人の女性がいる。一方、パリにいる作家は、東京で出会ったアキコの事を思い出し、執筆を始めた・・・(Filmarksあらすじより)

なんのこっちゃでしょ(笑)
安い翻訳ソフト使って無理やり和訳した?ってくらいに日本語が崩壊した「あらすじ」なんですが、まぁでも内容的には「遠からず・・・」なところもあり・・・。

映像として『「阿部純子さんが可愛い」っていう絵が撮りたかった!これに尽きる!』って感じ(笑)
・・・いや、そんなことはないんだろうけど。

故郷を離れ遠い異国の地にいる人々の心にフッと舞い降りるアキコ(阿部純子)という不思議な女性。彼女は寂しく心細くなった「旅人たち」に、日本にいながら故郷を感じられる場所へと誘っていく・・・。

都会の高層ビルの隙間から見える満月。
列車の車窓から見える東京タワー。
竹下通りの雑踏の中に垣間見えるタイのような活気ある街並み・・・。

どんなに離れていても故郷を想うことはいくらでも出来る。
ただ、何故それを異国人の「アキコ」に促されるのかはちょっと不明だけど・・・。

この設定に「HOME AWAY FROM HOME(第二の故郷)」というタイトルをつけてしまうと、まるで彼らが「日本を第二の故郷と感じてる」かのようなニュアンスにも取れるんだけど、そこまで彼らが日本に対して何かしらの思いを持っているというところまでは感じなかったかな・・・。

逆にいろんな所に阿部純子さんが出てきて彼らをナビゲートするっていう流れだけ見ると「観光大使のPR映像」のような雰囲気にも感じてしまった。



それも、これも・・・・。
オチでちょっとびっくりしたんだけど、アキコが観た「ヴァーチャル映像」の記憶の断片だったってことなのかな・・・。
確かに声が機械音みたいになってる時もあったし。

そう考えると、ちょっと細切れな映像の羅列でしかなかった各エピソードがちょっとずつ意味を持ってくる気もする。
もちろん近未来的な発想として「ヴァーチャルリアリズム」を使って他人と記憶を共有するなんてやり方はちょっぴりチートなのかもしれないけど、でも「世界と繋がる」という見方をすると、この物語が何となくしっくりも来た。

なんにせよ、丸い地球の上ではみんな繋がって生きているんだなぁ。(みつお風)


とりあえず、飛んだり跳ねたり笑ったりしている阿部純子さんが可愛くて、それほどずば抜けた作品ではないにも関わらず2回も観ちゃった。
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