ばし

さよなら、僕のマンハッタンのばしのレビュー・感想・評価

3.7
おもしろかった!キャストのハマり具合がちょうどいい!

主人公がこんなにも成長していることがわかるのはなんでなんだろう?って不思議に思うくらい大人になっていく工程を捉えられていると思うし、詩的な内容や多くを語らない物語の進み方も好みだった

序盤、アートに対する教養を示唆したりNYカルチャーを長年知るであろう大人たちの会話に入っていこうとする姿勢や愛に対しての考え方など、若さを感じられる部分が多かった少年が隣に越してきた賢人と酸いも甘いも知っている年上の女性と知り合うことで物事の視点と世界の広がりを感じ、背伸びが等身大になっていく様は昔から知っていた子供が羽ばたいていくような感覚を覚えた

あと身長キャスティングが見事!この映画画面の収まり、視点の位置、距離感が主人公やそれぞれの登場人物の立ち位置そのままを表していて、父親の実寸を知る瞬間が画面構成でわかる所なんかホントうまいなぁと感心しきり!

あと物語もバラバラだと思っていた出来事が一つに収束する伏線回収があるのは超意外だったし所々皮肉が効いている部分もあって全体的にウェルメイドなウディアレンっぽさを感じた

20センチュリーウーマンとかモラトリアムの終わりと大人の始まりが好きな人にはオススメできる良作だと思った
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