原田美枝子目当てで鑑賞。
とんでもなく当たりだった一作!
痴呆が進む夫の母親との生活を描いた作品だが、リアリティさと娯楽性が見事にマッチしていた感動作。
やはり観賞後に、「自分の生き方、人生」に影響を与える作品こそが映画としての名作と感じる。
夫と二人の子供と不自由なく過ごす巴。
ひとり孤独に暮らしている夫の母親である政子を引き取る事を家族と共に決める。
最初は家族が増えて賑やかになったように見えたが、政子の痴呆が進み、家族は常に険悪な状況となってしまう。
もう取り戻す事は出来ないと思われた日常だったが…
タイトルに込められた想いが、ずっしりと響く作品だった。
自身も似た環境にいた事があるので、とても苦しくもあり、同感もでき、故に心に一生残る一作となった。
沢山の作品を観るのも良いが、改めて一作一作を大事に観ていきたいと感じた。
そして原田美枝子目当てで鑑賞したものの、本作は何と言っても吉行和子の芝居が凄すぎた。