とりそぼろ

パーフェクト・レボリューションのとりそぼろのレビュー・感想・評価

4.5
重度の身体障害者と精神障害者のソープ嬢恋愛を描いた、より過酷な最強のふたり。しかも、何と実話がベース。

終始、本映画は激しい緊張と緩和の波を行ったり来たりする。楽しいシーンは楽しく、辛いシーンは辛く、エッチなシーンだってある。でも、それって障害の有無に関係なく日頃誰もが経験していること。少し違うのは、行動に制限があったり考え方が人と違ったりという点であるが、これだって多かれ少なかれ健常者でもあること。健常者であろうが障害者であろうが善人もいれば悪人だっている。そんなの当然のことだ。

何が言いたいかというと、障害者(場合によっては健常者も)を不自由たらしめているのは社会の目、環境、そして障害者自身の意識なのではないだろうか。本作では様々な人物から見た偏見が巧みに演出されていて、なおかつ誰の言ってることも(共感できるかは別として)理解はできるので、またそこが辛く苦しく考えさせられる点であった。

これから視聴を考えている皆様におかれましては、障害者を扱った感動ポルノであるという偏見を捨てて本作をご覧いただきたい。
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