空爆でISは終わらない。ISは思想だ
思想は集団が消えても永遠に続く
シリアの現状を世界に発信する団体、RBSS(Raqqa is Being Slaughtered Silently=ラッカは静かに虐殺されている)を追ったドキュメンタリー。
ISに捕まれば即死刑、その危険は家族にも及ぶ。
常に死と向い合わせの環境に身を置きながらも、抵抗手段として勇敢にも報道を続ける彼等の姿に胸を打たれつつも、同時に恵まれた環境で生まれ育ち、平和に暮らしている我が身の状況との乖離が凄まじく、一種のファンタジーを見ているような錯覚に陥った。だが紛れもなく現実なんや。
ドキュメンタリー冒頭、ニューヨークの「国際報道自由賞」の授賞式で女性カメラマンは「You are so serious, my friend.」(字幕では、表情が硬いわ)とRBSSのメンバーに声を掛ける…
この一言に世界の関心が表現されているように思える。当たり前やん、"serious"に決まってるやん。
だからといって自分は何が出来るのかわからない。自分もこの女性カメラマンと何も違わないかも知れない。
ただこのドキュメンタリーをレビューすることによって、1人でも多くの人に知ってもらえるかもしれない。