このレビューはネタバレを含みます
デブと陰キャと厨二とババアが最高に沸かせるファッキンラップムービー。
画面から溢れるインディーズムービー感も相まって最高。
ラストのお母ちゃんのデモテープをサンプリングしたのを流すとこで涙腺が決壊しました。
よく日本のラッパーと海外のラッパーを槍玉に挙げて「日本と海外じゃ貧困とか差別とか比にもならない」っていう意見を嬉々として語る層がいて、
それは比較する対象として色々おかしいだろとその意見に対しては懐疑的なわけですが、
それにしてもやっぱりこの映画のパティ・ケイクA.K.AキラーPは、
飲んだくれの母親、病気の婆さんを一身に抱えてやっぱり貧困に喘いでいます。
そんな中から生まれるのはやっぱり限界ギリギリの切羽詰まったライムなんですよね。
サイタマノラッパーのラストがずーーーっと本編みたいな。
そらアがりますわ。
個人的に一番チクショウ表現として秀逸だったのが、認知症寸前の飲んだくれクソジジイに自分で書いたラップを下手くそに読まれるとこ。
あれキツイわ…。
昔、ノートに書いたマンガをクラスの仲良くもないやつに勝手に音読された時のトラウマが蘇りました。
尊敬していた人間がブッ倒したい対象に降りてからようやく真の闘いが始まると。