peplum

テリー・ギリアムのドン・キホーテのpeplumのレビュー・感想・評価

3.6
『ロスト・イン・ラ・マンチャ』は未見だけど中々実現しないということは噂に聞いていた。冒頭25年以上に及ぶ映画製作と挫折を越えてみたいな文言が出ることが胸熱だった。
映画が人の人生をめちゃくちゃにした、夢に囚われているなど現実のテリー・ギリアムの気持ちを投影されたかのような話だった。ドン・キホーテもトビーも同じく監督のアルターエゴで、アンジェリカ及びドゥルシネアが映画の完成という目標であり、守るべきものとして仮託されていると思えた。
ラスト、アンジェリカが自由になりトビーと夕陽に消えていくのはそのままズバリこの映画が出来たから監督は前に進めるという前向きすぎるメッセージだった。

字幕出てたのに腕で払って消したり、ちょいちょい現実を嘲笑うかのような可笑しさがあった。
世の中には作りたくても作れなかった映画も沢山ある中、完成にこぎつけられたことを嬉しく思う。ジャン・ロシュフォールとジョン・ハートに捧げられていたのもグッときた。
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