加登魁修カドカイシュウ

テリー・ギリアムのドン・キホーテの加登魁修カドカイシュウのレビュー・感想・評価

4.0
ドン・キホーテの物語を使ったテリー・ギリアムの自分語り

オープニングに字幕で表示されるように、この映画は頓挫に次ぐ頓挫で、完成までに30年もかかってしまった。
その頓挫の様子の一部は映画にもなっている「ロスト・イン・ラ・マンチャ」。
その時のギリアムはドン・キホーテと自分を重ね合わせて撮っているようにみえたし、現にドン・キホーテは自分自身だとも語っていた。
30年前までギリアムはドン・キホーテだった・・・しかし30年もドン・キホーテに振り回された結果、ギリアムはサンチョになってしまった。

自分をドン・キホーテだと信じて疑わなかった頃に、撮れていたらなー。これはこれでおもしろいけど、ストレートにドン・キホーテを撮っていたらどうなっていたのか?気になり過ぎる!!

お笑いの賞レースなんかでよく言われる「あの時にとらせてあげたかった・・・」そんな気持ちになったなー