ハレンチ学園在学生

陽のあたる坂道のハレンチ学園在学生のレビュー・感想・評価

陽のあたる坂道(1958年製作の映画)
3.7
今年没後50周年を迎える田坂具隆の代表作。3時間19分はいかにも長い。内容も古めかしくはある。石坂洋次郎を読むものなど誰もいないだろう。が、生活が変わり道徳感が変わり人間性が変わっても変わらぬものがある。その変わらぬものを情操とするなら石坂の原作は本来的には時の流れに褪色することはないはずだ。そんなことを感じさせる堂々たる文芸大作。妾腹の子という屈折はあっても裏表なく朗らかな石原裕次郎みたいに生きたいじゃないか。もっとも現代では妾という考え方はあり得ないわけだが。