真魚八重子

男女性事学 個人授業の真魚八重子のレビュー・感想・評価

男女性事学 個人授業(1974年製作の映画)
2.5
女に恥をかかされた男性は、復讐として、単なるレイプでは飽き足らず輪姦で恥辱を与える。いい歳したおっさんの蛮行に本気で眉をしかめてしまった。そして女はそのおっさんから金を盗んで、どっこいどっこいになるっていうファンタジー、たぶん慰謝料を安く見積もりすぎている。女がそのまま旅に出て、意外に明るい表情をしているという、女は意外にふてぶてしいものだという理想を託したオチにうんざり。

レイプされた女性にあまり傷つかず、タフであってほしいんだろう。幻想としてもタチが悪い。

中川梨絵の狂気演技頼り。レイプされた過去で常に精神がキリキリとしているようなテンパッた感じで、不思議な女の雰囲気を出してもらっている感じ。監督の演出ではない。

彼女にインポを直してもらう青年、悪友に「詩が得意なんだから詩を書いて渡せよ」と言われて、梨絵さんに渡した詩がどう聞いてもヴェルレーヌだった。自分で書いたの渡せよ。
真魚八重子

真魚八重子