ごてふ

ナインイレヴン 運命を分けた日のごてふのレビュー・感想・評価

3.0
新宿・武蔵野館にて。インディー系米国作品には中高年ばかり10名ジャストで上映開始。9/11を描いた過去作では「ワールドトレードセンター」と「ユナイテッド 93」が印象に残っている。そこそこの予算とキャストでエンタメ作品としてまとめたオリバー・ストーンと徹底したドキュメンタリー・タッチで仕上げたポール・グリーングラス。両作ともひと昔前の公開。本作は低予算で尺も短く、その8割はエレベーターの箱の中。如何にもかの国らしい人種・貧富(階級)問題や夫婦・家族愛を織り込んでラストはヒロイックな自己犠牲でホロリとさせる。但し、9/11以降、米国軍が中東で行った戦闘により、民間人死者は3万人を超えているそうだ。テロと戦争の違いは何か。厄災を受けた者からの視点で描けば、立場は逆転するだろう。いにしえから春秋に義戦なし、ともいう。そう考えると、この手の作品の評価は複雑なものにならざるを得ない。
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