アキラナウェイ

ナインイレヴン 運命を分けた日のアキラナウェイのレビュー・感想・評価

2.0
フィルマのお友達〜!
こ ん ば ん は〜!
フィルマお兄さんのアキラナウェイだよ!
今日は腹立たしい映画を皆に紹介するね!

今や懐かしいチャリー・シーンやウーピー・ゴールドバーグが出ているよ!彼らを昔から知っている大きいお友達は、同窓会みたいな感覚で観れるね!お兄さんもまさにそんな気分で借りたんだ!そしたらね、実際に起きた911のテロ事件をテーマにしていながら、要所要所で腹が立つ残念な映画だったよ!

…と冗談はさておき。

2001年9月11日、アメリカ同時多発テロ事件において、ワールドトレードセンターのエレベーター内に閉じ込められた実業家ジェフリー(チャーリー・シーン)他、男女5人の決死の脱出劇を描く。彼らが外部と通信出来たのはインターホン越しに語り掛けるオペレーターのメッツィー(ウーピー・ゴールドバーグ)だった。

ウーピーはともかく、チャーリー・シーン主演がちょっとキツイ。金持ちで皮肉屋。ドラマを通じて英雄になっていく…筈が、演じる役者本人に良いイメージが無いので無理がある。彼がジョークを飛ばしたところで、話してる本人が80年代で輝いていた人なんで古臭くて笑えない。

この映画の失敗はキャスティングだけではない。
エレベーター内の会話も問題だ。

これは群像劇であり、密室劇であり、会話劇である。

せっかく(という言い方は語弊があるが)、9月11日のその日、ワールドトレードセンターという舞台が用意されていながら、主要キャストをエレベーター内に閉じ込めたのなら、この映画が目指すべきは俊逸な群像劇で密室劇で会話劇であるべき。

なのに!
生きるか死ぬかの瀬戸際で、彼らが言った事やった事がこれ。

ジェフリーと離婚調停中の妻が、「逃げ場のない」良い機会だからとジェフリーに離婚届のサインを強要する。
な め て ん の か !?

それぞれの身の上話をぽつりぽつりと話していく5人。その中で、パキスタン人がーとか、白人はーとか、プエルトリコ人はーとかでムキになっている。
な め て ん の か !?

金持ちのジェフリーに対して「俺には金がない」だとか「どうやったらジェット機を所有できるんだ?」だとか。
な め て ん の か !?

挙句、爆発による煙を吸わない様にとジェフリーが濡らしたハンカチを渡した時に一言。「高そうなハンカチだな?イタリア製か?」はぁーーーーー!?

どいつもこいつも、極限の状況下で離婚だとか肌の色だとか金持ちだとか貧乏だとか、何故そんな意味のない会話を垂れ流しているのか意味がわからない!

こんな映画を911の犠牲者やその家族に捧げないで欲しい。