のわーる

希望のかなたののわーるのレビュー・感想・評価

希望のかなた(2017年製作の映画)
4.3
フィンランドを舞台とし、難民問題と人種差別をテーマにしたヒューマンドラマ。シリア人青年の過酷な境遇と、そんな彼を助けようとする周囲の人々の小さな善意が描かれている。

アキ・カウリスマキ監督の“らしさ”が味わえる作品。淡々とした会話劇。演技はシリアスなのに不思議と笑いそうになる空気感。無表情で言葉は少ないのに、行動や仕草に感じる人間臭さ。そして音楽がどれも味わい深い。

立ち話のシーンで直立してて不自然なのも“らしさ”のひとつ。絵画のような印象が残るのは、独特の色使いと証明の効果なんだと思う。

寿司屋のくだりが面白すぎた。ハチマキ状に巻いた手拭い、間違ってる中国のドラと音楽、大量すぎるワサビ…ツッコミどころが大量発生。日本に対する誤解は他にもあるのでぜひ観て確認してほしい。
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